気まぐれは風と共に…
第四話:丘の上の塔
途中何回か雑魚に絡まれながらもなんとかものみの丘に到着。
レベルの割に装備が充実しているので、このぐらいのモンスターなら俺でもなんとかなった。
で、ナユロード姫がいるというイティゴ塔の前にいるわけだが…。
祐一「趣味悪いな」
天野「…悪いですね」
どんな塔かといえばイチゴと猫が交互に重なり合ったような形になった塔である。
ヤツらしいといえばらしいが。
祐一「まあ入りますか」
香里「そうね」
イチゴをかたどった門をくぐる。
祐一「うわぁ」
中はもっと趣味がわるかった。
壁紙、カーペットまでイチゴ柄。
祐一「…もう何も言うまい」
佐祐理「姫は最上階ですよ〜」
祐一「うっ、この階段を上るのか…」
上を見上げてウンザリするぐらいの塔の高さだ。
これを階段で上がるとなるとかなりしんどいだろう。
佐祐理「あ〜、階段はダミーですよ〜。すべてコント階段になっててある程度上ったら段差が無くなってツルーっとすべってしまいますよ」
祐一「なぜコント階段にする必要が…」
香里「さあ。あの姫さんの考えはよくわからないわ」
天野「上にはこっちのエレベーターから上がれますので」
少し隠れたところにエレベーターがあった。
なにげにハイテクなんだなぁ。
祐一「ま、上がりますか」
ポワン
最上階に到達。
エレベーターのドアの向こうは大きな展望台のような部屋があった。
その中央に純白のドレスに身を包んだ少女が一人目を閉じ、祈るような格好で佇んでいた。
部屋に着くと祐一以外の三人は跪く。
香里「姫、お聞きしたいことがあって来たのですが…」
ナユロード姫「……」
香里「街中にもモンスターがちらほら姿を現しています。やはり魔王の力が強まっているという事なのですか?」
ナユ「……」
香里「……姫?」
ナユ「…Zzzz」
香里「寝て!」
ゴスッ!
ボディに一発。
香里「るん!」
バシィ!
右フック。
香里「かーい!!」
ザシュウッ!!
クルクルクル、ドスン!
最後ののツッコミ…というかハイキックが姫の顔面に激しく当たり、姫は三回宙で回転して元立っていた場所の3mほど後方に不時着。
祐一「おいおい、仮にも姫だろ。もうちょっと優しく扱わないと…」
香里「このぐらいしないと起きないのよ」
佐祐理「あはは〜、激しいですね〜」
ナユ「う、う〜ん…」
祐一「あ、起きた」
ナユ「なんだか全身が痛いんだけど…」
香里「気のせいですよ」
ナユ「あ、香里〜。おひさー」
香里「お久しぶりです。早速ですが姫…」
ナユ「わかっています。街にモンスターが現れたのでしょう」
急に神妙な面持ちに変わるナユロード姫。
香里「はい」
ナユ「確かに魔王の力は強まっています。しかしその事に関してこの街に与える影響はそれほど大きくない。魔王の住家とこの街はかなり離れていますから」
天野「それではなぜ?」
ナユ「魔王の四天王の一人がこの街に近づいてきています。その影響でモンスターが凶悪化しているのです」
佐祐理「なるほど」
ナユ「そこで以前よりも強力な結界を張らざるを得なくなったのですが…。結界は本来網のようなもの。術者の力が同じで結界が強力になれば網の目がどうしても大きくなってしまう」
祐一「そこに低級モンスターが入り込んだわけか」
ナユ「低級モンスターなら街の人でも対応はできますが、これ以上四天王の影響が濃く出始めると今の結界では防ぎきれなくなります。そこでなるべく早くその四天王、火の獣デリウムを倒して欲しいのです」
天野「デリウムのいる位置はわかりますか?」
ナユ「はい。いまはグルグ火山にて力を蓄えているようです」
香里「火山…厄介ね」
ナユ「火山はデリウムのホームグランド。本来なら乗り込むのは自殺行為なのですが…。これ以上結界がもつ保証もありません。急いで下さい勇者達よ」
「「「はっ」」」
ナユ「勇者よ。これを与えておこう」
そういって小刀サイズの剣のようなものを渡される。
柄のところに埋め込まれた青い宝石が目立っている。
ナユ「それは氷宝剣。武器としては実用皆無だが、それを所持しているものはいつでも吹雪を呼び出せるという代物。デリウムとの戦いにきっと役に立つでしょう」
祐一「おう、センキュー」
ナユ「あと、剣士天野にこれを」
天野「私に?」
そういって大きな宝石が埋め込まれたペンダントを渡される天野。
ナユ「これはお前が持つのが一番相応しいと判断した。そのペンダントの名前は「絆」。絆という名のペンダントです」
天野「絆…ですか」
ナユ「使い方は自ら見出して下さい」
天野「はい」
ナユ「それでは祈りに入ります。みなさん…お気をつけて…Zzzz」
香里「って寝るんかい!」
どうやら姫にとって祈る=寝るらしい。
塔を出る四人。
祐一「いきなり四天王と闘う事になるとはな」
佐祐理「行くまでにしっかり経験値かせいでおきましょう」
天野「ですね」
香里「あと残りのお金で回復薬などを買えるだけ買っていったほうがよさそうね」
秋子「その必要はありません」
祐一「あ、秋子さん!?」
秋子「私が代わりに買っておきました」
リュックサック一杯の薬を渡される。
ズシ
結構重いな…
祐一「どうも、すいません」
秋子「いえいえ。急ぎの時ですからね。あと香里ちゃんと倉田さんにはこれを」
香里「へ?」
佐祐理「ほえ?」
秋子「香里ちゃんには水瀬流気功術を学ぼう(税込み1980円、著:水瀬秋子)を。火山の敵は直接攻撃するのは危険な敵が多いです。気孔を利用すればハンディ無しに闘えます」
香里「ありがとうございます」
秋子「佐祐理さんには氷系の魔法書を。氷系の魔法は火山の敵にはかなり有効です」
佐祐理「ありがとうございます〜」
祐一「それじゃあ行きますか」
天野「はい」
香里「OK」
佐祐理「はい〜」
秋子「いってらっしゃい。お気をつけて」
グルグ火山に向けて出発する4人。
ガサ
しかし、その後を追う物あり。
四人はまだ気付いていない。
名前
祐一
香里
天野
佐祐理
レベル
3
4
4
4
職業
勇者
モンク
戦士
白魔道師
武器
鋼の剣
カイザーナックル
ミスリルソード
魔道師の杖
鎧
鋼の鎧
チャイナドレス
ミスリルメイル
白のローブ
装飾品
氷宝剣
絆という名のペンダント
技
中切り
美坂流格闘術
水瀬流気功術
天野流剣術
まじかるサンダー
ブリザード
つづく。
[後書き(っぽい物)]
あゆ「ちょっとファンタジーっぽくなってきたね」
g「まあね」
あゆ「名雪さんの台詞がやけに説明口調なんだけど」
g「気にするな。まあもう少しギャグ入れたかったけどね」
あゆ「最後の後ろをつけているのは誰か」
g「次回をお楽しみに〜」
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